なにげなく思い出す情けない記憶

親父の見舞いの帰りに歩道に停めてある一台のスクーターに目が止まりました。
昔自分が乗っていたのと同じタイプのスクーターです。
「あれに乗ってた頃はよかったなぁ」となんとなく考えてたりするとふと一つの思い出したくない記憶が蘇ってしまいました。


名古屋に住んでいた頃、車では友人宅に停めるときに苦労するという理由でスクーターを買いました。
これが小回りがきき便利なもので、近場限定といえ結構いろんなところに気軽に行ったものでした。
ある日、本屋に行ったとき、到着したんで降りて押していったんです。
問題はエンジンを切り忘れていたという事。
何かの拍子にほんの少しスロットルが入り…
制御を失ったスクーターは本屋の駐車場で派手に転倒しました。
幸い停めてあった他の車にはぎりぎりで当たらなかったのですが、音を聞きつけたのか車の持ち主が店から出てきて車の傷をチェックし始めました。
夜だったのでよくは見えなかったけど、傷はないように思えたのですが、その持ち主はタバコの箱のフィルムを外して擦ってみて「あー、ここ傷ついてるなぁ」と。
アホな自爆をした自分が悪いんですが、スクーターが転けてそんなフィルムで擦らないとわからないような傷がつくか、と心の中で反論してました。
まあ、あまりにもしょげ返っていた私を見て気の毒に思ったのか、特に修理費とか請求はされなかったんでよかったのですが。


これを一つの教訓として以来スクーターを押していくときは必ずエンジンを切るようになりました。
今思えばそんなの当然の事なんですがね。
しかし、原付と言え、機械というものは一旦制御を失うと怖いものです。